工具を扱うコラム。今回はスナップリングプライヤーの構造について解説いたします。

【スナップリングプライヤー??】
スナップリングプライヤーとは、スナップリング(止め輪)の着脱をする専用工具です。
「軸用・穴用」と「直爪・曲爪」の構造から作られた 4 種類の形状には意味があります。

今回はスナップリングプライヤーの用途や種類の解説から、選び方までお教えします!

スナップリングとは?

スナップリングとは軸や穴に加工した溝にはめ込む事で、車輪・歯車・シャフトやベアリングなどが軸方向にズレないように固定するリング状 の部品です。止め輪やストップリングとも呼ばれ、車両や産業機械、家電、電子機器等幅広く使用されています。

C型止め輪は「軸用」と「穴用」の2種類!


スナップリング【C型止め輪】は、「軸用」と「穴用」の 2種類に分けられます。 「軸用」は軸の外径に溝を、「穴用」は筒の内側に溝を掘ってリングをはめ込み、シャフト(軸)の動作による部品のズレを防止します。


スナップリングプライヤーの構造

スナップリングの着脱は手や一般的なプライヤー等では大変難しく、専用の工具であるスナップリングプライヤーを使用します。 リング端の 2 つの穴に工具先端を差し込み保持し部品に取り付けるのですが、スナップリングの形状や作業箇所により スナップリングプライヤーの種類を適切に選ぶ必要があります。

グリップを握ると「軸用」は爪が開き、「穴用」は爪が閉じる


スナップリングプライヤーの「軸用」と「穴用」の大きな違いは、グリップを握ると爪が「開く」か「閉じる」か、です。 軸用のスナップリングは輪を広げて軸部に取り付けるため、グリップを握ると爪が開きます。逆に、穴用は輪を閉じる必要があるため、グリッ プを握ると爪が閉じる構造になっています。

リングに対し「直爪」は垂直に「曲爪」は水平に作業が得意


軸用と穴用、2種類のスナップリングプライヤーはさらに、「直爪」と「曲爪」の2タイプの先端形状に分かれます。 「直爪」は縦方向(垂直)に作業したい場合や奥まった場所の作業、「曲爪」は横方向(水平)に作業したい場合とスペースの狭い場所や手元での 作業におすすめです。

スナップリングプライヤーの選び方

これまでの情報を踏まえ、使用するスナップリングプライヤーを 4 種類の中から決定します。

【選定基準】
①スナップリングの種類(軸用・穴用)
②作業場所(水平・垂直 、手元・奥など)

自分の作業用途に合った適切な工具を選びましょう。

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